京峰石だより(blog)
京峰石(きょうほうせき)──京都の香り、味、記憶をとじこめた四つのかたち。
「京都らしさって、なんだろう?」
この問いから、「京峰石(きょうほうせき)」は生まれました。
それは、ただのチーズテリーヌではありません。
香りに宿る文化。素材に宿る物語。
それらをひとつひとつ手に取れるように、“石”のかたちに見立てた小さな京の記憶です。
■ 京都の“峰”から、“都”へ。名前に込めた想い
「京峰石」という名には、京都の山々に育まれた素材たちが、都の味として結晶する──そんなイメージを込めました。
“峰”は産地の象徴。
“石”は、手にしたときに感じる静かな力と、記憶の重み。
お菓子でありながら、京都という土地の縮図でありたい。
そんな願いが込められています。
■ 4つの香り、4つの物語
現在、「京峰石」は4つの味わいで展開しています。
どれも京都の風土と密接に結びついた素材を使用し、それぞれの個性が際立つ仕上がりです。
◯ 嵯峨(柚子)
京都・水尾産の柚子を贅沢に使用。
爽やかな酸味と果皮の香りが、濃厚なチーズと溶け合い、嵯峨野の風を思わせる清らかさに包まれます。
◯ 宇治(抹茶)
言わずと知れた、茶の都・宇治の抹茶をふんだんに。
抹茶の旨味とチーズのコクが調和し、格式ある味わいが口いっぱいに広がります。
◯ 京丹波(黒豆きな粉)
黒豆ときな粉という、京の“和の底力”を凝縮。
香ばしくもやさしい味わいが、懐かしく新しい余韻を残します。
◯ 京ほうじ(焙じ茶)
山城の焙じ茶を焙煎香ごと閉じ込めた、香りの芸術。
ほのかに煙るような芳ばしさとチーズのまろやかさが、静かに心をほどいてくれます。
■ 味で旅する京都
「京峰石」は、食べるたびに違う京都を旅するようなスイーツです。
石畳の坂道、寺の庭、山の香り、町の賑わい──
それぞれの味が、どこかの京都を思い出させてくれる。
だからこそ、贈り物としても、自分のご褒美としても、特別な時間にふさわしい。
■ 最後に
「京峰石」は、ひとつひとつの素材が主役です。
でも、それを活かすための“静かな技術”と“京都らしい美意識”が背景にあります。
香りに価値を見出すこと。
余白の中に物語を感じること。
それが、京のスイーツに必要な条件だと思うのです。
4つの石がそろった今、「京峰石」は京都そのものになりました。
どうぞ、あなたの時間に、香りと記憶のひと粒を。