京峰石だより(blog)

龍安寺|Ryoanji

龍安寺|Ryoanji

Ryōan-ji と聞くと、多くの人は有名な石庭を思い浮かべます。
白砂と15個の石だけで構成された、世界的にも有名な枯山水庭園です。

しかし、実際に龍安寺を訪れると、
それだけではないことに気づかされます。

寺全体を包み込むように広がる大きな池。
木々の間を歩きながら景色が移り変わっていく静かな空間。

実は龍安寺には、
石庭とは別に「池泉回遊式庭園」が存在しています。

中心にあるのは「鏡容池(きょうようち)」。
池の周囲を歩きながら、
島や橋、木々の風景を楽しむ形式の庭園です。

石庭が「座って見る庭」だとすれば、
こちらは「歩きながら味わう庭」。

同じ龍安寺の中に、
全く性格の異なる二つの庭が存在しているのです。

そして、この池泉庭園には、
禅寺とはまた違う空気が流れています。

それもそのはずで、
龍安寺の地は元々、平安時代の貴族・徳大寺家の別荘地でした。

つまりこの場所には、
禅文化だけでなく、
平安貴族の「山荘文化」の流れも残っているのです。

京都のお寺を巡っていると、
つい「有名な場所」だけを見てしまいがちです。

しかし実際には、
石庭だけではなく、
池の形、
歩く導線、
木々の配置、
遠くの山との関係など、
空間全体に時代の感覚が残っています。

そう考えながら歩くと、
一つのお寺を見るだけでも、
本当に半日くらい必要に感じます。

龍安寺は、
ただ「石庭を見る場所」ではなく、
京都の庭園文化が重なり合っている場所なのだと思います。

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