京峰石だより(blog)
嵐山の裏道「米買い道」を歩く|水尾へ続くもう一つの古道
現在、京都市内へ西側から入る主要ルートといえば、亀岡から老ノ坂を越える道が一般的です。
道路整備が進んだことで交通の中心はこのルートに集まり、水尾方面を経由する道は、車同士の離合も難しい細い山道として残るのみとなっています。
しかし、車道が整備される以前、もう一つの重要な往来が存在していました。
それが、この「米買い道」と呼ばれる古道です。
この道は、水尾と嵐山を結ぶ生活路として使われ、人や馬が行き交っていたとされています。
当時の交通手段を考えれば、現在よりも歩きやすく、一定の幅を持った道であったと考えるのが自然でしょう。
また、現在は深い山林に包まれていますが、かつては木材が重要な燃料・資源であったため、周辺は今よりも開けていた可能性があります。
当時の風景は、今とは大きく異なっていたのかもしれません。
数年前に関西を襲った大型台風の影響により、この道の状況は大きく変わりました。
倒木や崩れた箇所が増え、かつてのように分かりやすく整った道ではなくなっています。
現在も歩くこと自体は可能ですが、かつての面影をそのまま感じるには少し難しい状態です。
それでも、人が歩き続けることで道は保たれていきます。
静かな山道の中に残る、京都のもう一つの歴史。
この「米買い道」を歩きながら、かつての人の流れや暮らしに思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。